2009/10/14: 認知療法学会 行動療法学会 1日目

第35回行動療法学会&第9回認知療法学会に参加してきました。
1日目の感想です。

全体的には年に一度の大会ということで、懐かしい顔ぶれに色々あえて、それはそれなりに楽しかった。
毎年の事だけど、準備不足もあり、また1日に全ての発表が重なってしまったこともあって、バタバタしてしまったけど、まあ終わりよければすべてよしだと思う。
私は今回は地方勉強会のシンポジウムとDVのケーススタディーを出したけれど、それなりに皆さんに楽しんでもらえてよかった。

初日のWSでは勉強させてもらった。

早稲田の熊野宏昭先生の「前頭前野の部位別機能強化による認知行動療法の効果増強の可能性」が面白かった。
脳のそれぞれの部位のリハビリテーションをCBTと併用する事によって効果を増強しようという話で、以前石垣先生が統合失調症の認知リハビリに少しふれておられたけど、そーゆー類の話をたっぷり3時間ほどしてもらった。

ただ気になった事は、認知機能訓練と認知行動療法を併用という話が、あたかも両者が異なるかのように受け取られはしないかなと思った。
私の中では認知行動療法のもつ機能の多くはイコール認知機能訓練なので(まあその事には熊野先生もエクスポージャー時にSUDsを追い続ける例で説明されてましたが)、全体的には認知機能訓練というものはかなり狭い範囲の、むしろ「知覚機能訓練」と言っても差し支えないような類のものが多かったなあという感想を持った。

イヤー勉強になったというか、スライド欲しいなーとか思いながら話を聞いていたんだけど、熊野先生お得意のマインドフルネスの話が出てくるにつけて、いろいろ疑問が沸いてきた。これは、ここらでマインドフルネスをしっかり勉強するためにも研修会に来てもらうように交渉しないとなあ。

次が慶応のCBTチームによる中級者向けの認知療法のWSだった。内容は明らかに初学者向けだったけど、最初からそうだろうと思っていたので別にそれは問題なかった。
どちらかと言えば認知療法を井上先生のトークから盗んでいる事が多いが、実のところ大野先生の認知療法を全く知らないので、この際大野先生の流れを知っておくのも面白いかなあと思って参加した。
しかし私の気のせいか若干「なんでこの人はここに居るの?」的な雰囲気を感じた。
判った事は井上先生の認知療法と大野先生の認知療法の違いは、結局のところそんなに無いんだけど同じ山を別ルートから上りながらも、抑えようとしている大事な部分が非常に共通していると思った。
多分伊藤絵美先生なんかは大野先生の流れにより近いんじゃないかなあと思う。
おそらく私も元々の性分にはロジカルモンスターみたいな所があるので、もし大野先生の元で学んでいたらパッキパキのCBTの人になったんだろうなあとか思いながらWSを受けていた。
それにしてもWSの構造からして、CBTの構造の明確さとシャープさが推し量れるようなキリリとしたWSで楽しかった。

どうやら京都で千田先生が大野先生を呼んで研修を企画しているみたいなので、それも楽しみだなあと期待した。

論理療法についても自分の中で再確認のためにもWS参加したけど、再確認の必要は感じなかったなあということを再確認した。杉山先生のにしておけばよかったと、WS中コラムに記入したら、何と隣の人通しで見せ合うこととなり恥ずかしかった。

そんな感じで1日目が終わって、2日目の怒涛の3連続発表に備えてスライド修正のため寝られない夜を過ごすのでした・・・。
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投稿者: 西川公平
2009-10-14 02:34

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