第8回日本認知療法学会と、日本行動療法学会第34回大会が同時に開催されたので、東京まで行って参加してきました。
なかなか学会というものは大きいもので、一つ運営するだけでもかなりの労力だろうに二つも一度に行うこと、そして二つを一度に行う事に関してそれぞれにコンセンサスを得ることは、並大抵のことではないだろうと思う。
私は口頭発表とケーススタディーと自主シンポジウムの三つを出したので忙しく、かなりバタバタしてしまっていた。
いつも両学会に1〜2本発表しているので、併せると発表が増えてしまうのは仕方がないこととはいえ、個人的にバランスを取ればよかったと反省している。
個人的には地方の勉強会にいつも来てくれている2人が学会発表されていて、かなりまとまりつつあったのが嬉しいことだった。
まあ完全でないにせよ、初めて強迫の問題に曝露反応妨害法を行うのでは、あれぐらいできれば上等だろうと思う。
ケースをまとめてみることは自分にとってとてもいい勉強になると思うし、色々な先生方から暖かいコメントもいただけたようで、モチベーションも上がっただろう。
少なくとも技術としてCBTを行う上では認知再構成と曝露反応妨害の2技法が扱えないと難しい。
発表のひとつ「開業カウンセリングについての自主シンポ」も、これまでまとめてみようと思いながらもなかなかまとまらない事だったので、非常に勉強になった。千田先生、小林先生のご発表はもちろんのこと、シンポジウムの準備にMLで他のシンポジストと話し合っている段階でかなりサジェスチョンを受けた。指定討論の尾﨑先生もこのテーマにまさしくフィットするディスカッションポイントを示してくれて、非常に参考になった。
またケーススタディーにおいては私なりには、「患者さんの発話一つ、身振り一つから仮説を立て、検証するためこちらが発話する」という、臨床における仮説検証つまりケースフォーミュレーションというものが実際どう行われているのかを示したつもりだが、あまりそのようには受け止めてもらえず残念だった。
口頭発表は、まとめたことで自分なりの方向性が見えてきたので、来年からは学会発表は手控えて地方に力を注ごうと思った。
岡村邦弘 on 2008/11/11 2008-11-11 22:34