平成24年10月6日(土曜日)東京ウィメンズプラザにて
[NHKのコンセプト]
うつ病・躁うつ病などの気分障害は15人に1人以上が発症するといわれる身近な病気です。このふたつの病は混同されがちですが、似て非なる病気です。それぞれの治療プロセスも使う薬も異なります。うつ病と躁うつ病は早期に受診することが大切です。
明日への希望につなげるために、最新の医療や精神療法、社会復帰支援などについて、当事者、家族、医療従事者そして会場の皆さんとともに語り合います。
出演者
加藤忠史(理化学研究所脳科学総合研究センター、精神疾患動態研究チーム・シニアチームリーダー)
鈴木映二(国際医療福祉大学熱海病院 教授 北里大学医学部客員教授)
生野信弘(精神科・診療内科医、三田こころの健康クリニック院長)
西川公平(CBTセンター所長 専門行動療法士、一般社団法人CBTを学ぶ会代表理事)
芳賀佳奈恵(NPO法人ノーチラス会代表)
コーディネーター:町永俊雄(元NHK福祉ネットワークキャスター)
そうそうたる顔ぶれで、私も前々から知っている人ばかりというか、有名人さんたちの中「イヤーここに居ていいのかなー」感がありましたが、まあ町の美味しい八百屋さん風の私がいるのも何かの縁かと思って、トークしてきました。
役割分担としては、加藤先生が病理、鈴木先生が薬理、生野先生が対人関係療法、私が認知行動療法を話し、それにNHKのコンセプト通り患者さんたちのトークが繰り広げられるという流れでした。
生野先生と私はそれぞれ双極性障害の患者さんとの面接場面を提示するという、やや一歩踏み込んだ立場としての出演があった。
当日朝の打ち合わせで「クローズアップ現代にはならないようにしましょう」という事だけが決まっていたので(笑)、それなりに和気あいあいとできた気がします。
加藤先生はうつ病・躁うつ病の基本的なお話に加えてBDNF(脳由来神経栄養因子)についても言及されていて、勉強になった。ちょうど前回のフォーラムでも近大の白川先生がGDNF(グリア細胞由来神経栄養因子)について四方山話されておられ、脳科学は進んでいるなーと感心した。
鈴木先生はとてもお人柄の良さそうな先生で、お薬の説明をされている姿からも、普段患者さんの真摯に向き合っておられるんだろうなあという臨床像が垣間見える感じでした。
そういや隣の第三部出演予定者が微妙に緊張気味だったので、ぼそぼそとどうでも良い話などしてみたり、ガス抜き&私の眠気防止にだべったりしてました。ひな壇でしたけど、ばれなかったかな・・・。
そんな感じで第一部が終わって、休憩をはさんで第二部へと。
第二部は、患者さんたちが生出演生トークという結構踏み込んだ感じの今回のワークショップのメイン。
司会の町永さんがいつもながらの、引き出すところを引きだし、持って行くところを持って行く軽妙なトークで立ち回られていた。
幾つかのトピックで、それぞれの出演患者さんが話をしたいところを余すところなく聴きだすという、これは結構かなりの離れ業なんじゃないかと思う重労働をされていた。
なんせ今日のために色々な地方から、それなりに顔も名前も出る「患者」として出演して、それが全国の同じ悩みの人々を勇気づけることが出来るという無私のココロから来ているわけですから、もし一言も話すことができなかったら、すごくその後落ち込むと思う。
町永さんはどう転ぶかそれなりに不明の危なげな橋をぶっつけで良く渡ったなとも思うし、そのためにかなり出演者の「話したかったこと」を綿密に聴きだし、構成し、記憶し、振っているんだろうなあと、ただただ感心するばかりでした。
第二部の締めで生野先生と私に話が振られることになっていた。内容はその前の話を受けて、という事で、ぶっちゃけ未定。
今よくよく考えてみると、専門家に振られる全ての話は、常に私が一番最後に来ていて、要するに前の人とは違う事を言わなければならないポジションだった気がする?!
多分、「つながりって大切」的な話をしたような気がする・・・。記憶があいまい。
しかし、なにせ双極性障害はマルチ商法よろしくつながりを破壊する障害なので、つながりを強調するだけでは今逆につながりが切れてしまった患者さんたちにとって、フォローの無い話になってしまったと反省した。