2012/09/24: 第38回日本行動療法学会大会参加記 3日目

いよいよ3日目です。ばててきてます。

3日目はちょっと中級研修会の方から妖気を感じたので、なぜだか足が遠のいてしまい、代わりに「行動分析から見た認知行動療法」という特別講演を観た。

どうやって認知行動療法の現場を見て、見た事をどう分析するんだろう?とワクワクしていたが、見たことないものをしゃべっているだけだった。
霊長類研究みたいに見たままをデータ化してやってくれるのだと思っただけに期待外れだった。

その後は総会に行ったり、うだうだしながら理事長としゃべったり、事務局長としゃべったりしながら、行動療法学会どうするよって話をしつつ、論文書けよと言われつつ、すごした気がする。

そんなことを言われたもんだから、ついうっかり滋賀医科大学の田中先生の大活躍を拝見しに、「事例論文を原著として投稿するには」というシンポジウムに参加してみた。

田中先生も、高橋先生も、原井先生もなかなか面白い話題提供をされて、見ごたえがあった。

しかしフロアの滋賀医科大学の稲垣先生や行動コーチングアカデミーの奥田先生が、ぶっちゃけ「行動療法の論文が面白くない」という類の至極まともな発言をされた。

そんなに面白くないのだろうか?
私はほとんど読んだことが無いが、熱意あるシンポジストと熱意ある査読者が一生懸命作ったものだから、それなりのものなんじゃないかなあと思うんだけどなあ。
今度機会があれば読んでみたいとすら思った。

今後は総WEB化されるようだし、なんならイイネボタンとかをつけて、即時の強化ができるようになれば、弱化もされて洗練されるかもしれないと思うんだけど。

「この世で唯一の情報発信機関が学会誌という紙媒体だった20世紀ならまだしも、21世紀なんだし、誰も読まない論文とか本とかより、ホームページやブログの方が検索もされるし、著作権の問題もないし、いっそ清々しい気がする」と言い訳して、論文とか本とかを書かずにいる私がここにいるわけですが、まあ投稿遊びは若いうちにしかできないかもしれないので、ここらで一つ出してみるのもいいのかもしれないと、ぼんやり思った。

ぜんぜん投稿しない私が言うのもなんですが、投稿はタダSVと思って出すのが一番いいんじゃないかな。
タダでもいやだって言われたらそれまでだけど。

さて、今回の行動療法学会において私はプログラム委員という初の仕事を賜ったわけですが、色々不手際というかなんというか、ご迷惑をおかけしたかもしれないことをお詫び申し上げます。

あとすごくたくさんの人に「ブリーフセラピスト」だと思われていたことにびっくりしました。
そしてこの大会にブリーフの人を呼んだのは西川か?と尋ねられた。
ちがいます。神村大野ペアです。
私は今年ブリーフ学会に入ったばっかりで、ほとんど初対面の人ばかりです。

しかし、ブリーフという技術を寄せ集めようという旗印のもと集まっているのは中々良い事だと思う。

正直学会というものを担うのはマジ勘弁というか、個人開業の観にメリットが無い事この上ないので敬遠していた気がしますが、まあ、でも上の先生方は滅私奉公というかぶーぶー文句たれながらもそれなりにやってきておられるわけだし、多少の反省もしました。
そういう意味では学会とは全く無関係に、学会がやらなさそうな普及支援を今後ともやっていきたいと思う。

少しずつ行動療法学会も、認知療法学会も失速してきている。
価値の多様化というか、学会にしがみつく必要のない人たちもずいぶん増えたのだろう。

あとは認知療法を紹介します、行動療法を紹介しますという、しょうもないワークショップが巷にあふれていて、そろそろ飽きが来ているところなんだと思う。
そういうのもどうにかしないとな。
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投稿者: 西川公平
2012-09-24 23:03

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