認知再構成の三番目のステップ 思考を探る

認知再構成の三番目のステップは思考を探る事です。

この思考を抽出するという作業はなかなか難しく、その時その場でその気分と密接な(Hotな)思考を導き出せるようになるまでかなりの練習を要します。
おそらく本などを読んでセルフ認知療法をされている方は、なかなかこの部分が上手くいかないので、全体的にも上手くいかないのではないでしょうか?

逆にいえば認知療法のカウンセラーにサポートを受ける一番のメリットもここです。
カウンセラーの質問方法の一つであるソクラテス的対話は、「その時どう考えたことがどの気分とつながっているか」を抽出していくときに利用されます。

一般的には「気分とつながる思考」とは、ほとんどの場合「私とつながる思考」のことです(周囲や将来とつながる場合もあります)。
我々人間は、自分と関係がない遠い世界の残念な話を聞いても、正直なところそれほど気分がかき立てられません。

サリーがスミスを平手で殴ったと聞いても、どこかの国で誰かが狙撃されても、どこかの地域で災害が発生しても「それはお気の毒に」と口では言いますが、それほど気分を害したりしません。
もし気分を害したとしたら、サリーがスミスを殴ったことや、その他諸々が”自分にとっての何か”である時だけです。

もう一つここで、目的のHotな思考にたどり着くことを困難にしているのが「思考の回避」です。
我々は、自分がネガティブな考えの持ち主である事にあまり触れたくありません。
それは火傷しそうにHotな思考であればあるほどなおさらです。しかし、そこに(いつかは)アクセス試みないと良くなりません。

したがって、我々はソクラテス的な質問で、そのような気分と思考の関連性を明らかにしようと試みます。
「それは、あなたにとってどういう意味を持つのですか?」、「その事はどうしてそのようにあなたをイライラさせたのですか」・・・etc.

つまりこの「思考を探る」ステップでは、考えたことを何でも書きこむというよりは、気分と結び付くような自分の考えを導き出す必要があるのです。

しかし、最初からそれができるわけではありません。個人差はありますが、思考記録表と呼ばれるチェックシートなどを枚数でいえば十数枚、セッションでいえば2〜3回分書き込むことで、それなりにできるようになってきます。

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