うつ病からの回復

昏迷状態のように真に重いうつ状態の時は、カウンセラーにできる事はほとんどありません。
昏迷とは自発的行動が消え、話しかけられても、体を揺さぶられても、反応できない状態です。うつの代表的症状である「精神運動制止」(意欲の低下や運動・思考が不活発になること)の最たるものです。

多少外界からの働きかけに反応できるようになれば、個人内で小活動を取るのが良いと思います。小さなエネルギーで可能な小さな行動を取ることを治療目標に組み立てていきます。
人によって意見は違うと思いますが、この状態において認知療法などを入れる事は私は致しかねます。

ぽつぽつと行動が取れるようになってきたところで、ストレスの負荷を大きくしていきます。家の事を手伝うとか、外出するであるとか、個人でできる活動でありながら、普通に疲れる行動を取ります。おそらく普通以上に疲れてへとへとになる所もありますが、それらをリハビリがてらにやってもらう事となります。
どちらかと言えばこの時点でも余り物事を考えないように「思考中断」などでわきに置いておく練習をしていきます。

さらに回復したら、もう少しアクティブな行動、例えば遠隔地に出向いたり、家族以外と社会的な関わりをもったりしてもらいます。
そのあたりでうつ病と密接な関係にある「思考・行動パターン」などが抽出された時に、それらのパターンに対してディスカッションを行っていくのもこのあたりです。
この時期は気持ちが回復していても身体が回復していない状態の事が多く、焦りや不安が出現しやすい時です。認知療法がうまく使用されると功を奏する時期でしょう。

以後は就職や進学や家庭生活における現実的な社会復帰に向けて、リハビリを続けていくこととなります。



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