抜毛症という悩みについて某所に投稿したので、自らコピペ
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抜毛と意志の弱さは関係がありません。
抜毛行動は「儀式化された行動」とみなすことが出来ます。
抜毛を行う場所、時間帯、状況の分析、抜毛時前の行動、抜毛事後の行動などを分析し、一連の抜毛行動のどこかを修正するような「応用行動分析」や「行動療法」が治療に用いられているようです。
インターネットなどで、「抜毛 行動療法」か「抜毛 行動分析」をキーワードに検索してみてください
薬物療法に対してネガティブな様子ですが、「また抜毛をしてしまった」という自責の念やストレスが、かえって抜毛を促進してしまうようであれば、悪循環を断ち切るために認知療法も一つの選択肢としてみても良いかと思います。
もし薬物療法を選択するとすれば、抜毛症はOCSD(強迫性スペクトラム障害)となるでしょうから、塩酸パロキセチン(パキシル)等が処方される事になると思います。
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付け加えると、私個人は抜毛症がメインの悩みごとの人を扱ったことが無い。
しかしOCDの患者さんがたまにco-mobidityとしてそーゆー類のものを持っていることがあるので、前述の応用行動分析を使って対応している。
抜毛は儀式なので、どの場所で、どの時間帯に、何を準備して、左右どちらの手で、どの部分を、どう引っ張って、抜いたあとどうして、その後・・・・という一連の流れがある。
以前にカウンセリングした方は、幸い儀式に準備物が必要だったので、その準備物を手の届かないところに移すことで、かなり改善した。どの部分でも変えられそうな所で、かつ儀式が立ち行かなくなるような所を改善することで、シンプルな効果が得られる場合がある。
例えばある人は抜毛の際に必ず手鏡を使用するというのがあった。これは何気ないようで見逃せない。
ずっとそうやっていると、やがて手鏡が視界に入る事が抜毛行動のトリガーとして機能するようになるからだ。
さっそく手鏡を家族に渡して、どこか見えないところ(トリガーとして機能しないところ)にしまってもらう。それだけで、その人は良くなったので幸いです。
そんなバカな・・・、と思う人もいるでしょうが、抜毛をめぐる行動には必ず規則性があります。いつどこで、どんな状況で、どれぐらい・・・というモニタリングが抜毛行動をセルフコントロールする上でとっても重要です。
しかし、慢性の大人のチックであるジルド・ラ・トゥレット症候群になると、個人的には治療の対象にしづらい。
むしろ一般的なストレスマネジメントなどで乗り切っている状態。技術不足ですみません。