2013/10/07: KIDS探訪記

最近芸の幅を広げようと、あちこち行ってますが、今回はブリーフセラピー学会で仲良くなった森先生の勉強会に参加しに、吉祥寺のKIDSまで学びに寄せてもらいました。
久々の勉強会めぐりです。

ブリーフセラピーというのは、CBTがうまく言葉に出来ない所を言葉にできる単語を幾つか持っているので、これまでも門前の小僧的に気にしていたのですが、結局のところ観て肌で触れて学ぶのが速いかと思います。
もう一つ目的があって、CBTセンターはリニューアルを計画中なのですが、「カウンセリングルームの作り方」についてはブリーフセラピーに一日の長があるので、それゆえの視察でもありました。

混ぜてもらった研修は、元々は産業カウンセラーさん達の卒後?研修だったらしくて、実際ブリーフセラピーの面接を観ながら、それぞれがどのように見立てて、どのようにソリューションを構築するかという、中々に実践的なものでした。
皆さんが熱心に討議されていて、たまたま私が居たものでちょっとCBTに寄り道しながらも、ブリーフセラピーからみたCBTを垣間見た感じで面白かったです。なんか意外と西川シフトでびっくりしました。
別のセラピーの角度からCBTを見るというのは、合ってても違ってても捉え方が面白いものですね。

森先生のセラピーは、演劇出身のということもあり、シナリオライター兼アクターとしての二重構造で、クライアントさんをどの舞台に上げるか下ろすかという発想が、中々に面白かったです。
セラピーの異同とは、その上げ下げのポイントは一緒なんだけど、持っていきかた程度の違いかもしれないなあと感じました

セッションにおいて森先生はリフレイミングあるいはソリューショントークを認知再構成とご説明されていて、その両者の違いは何だったっけなと思いながら話を聞いていました。
まあ、適当で言えば、リフレイミングは“玉羊羹を楊枝で突く”がごとく、一刺しでツルンと皮が向ける爽快感が有ります。認知再構成でそれに当たるのは、ソクラテスの質問をぶつけてまさにHotな認知が現れ出た時でしょうか。

どちらにしてもそれが済んだら後の再構成そのものはクライアントの仕事なので、大体トントン拍子です。逆に言えば、それ以降がきちんと詰まっているからこそ、詰めろをかけられるわけです。

後は、行動療法の格言色々が、そのまま結局ブリーフセラピーと同じということも感じました。
“何かをしないということは、目標にならない“はまんま死人テストだし、きっちりと対立行動分化強化になるような課題設定が為されているし、コンプリメントが入る入らないの議論はまさに「強化とは、褒めることでない」の通りでした。

「コンプリメントします/しました」云々と言うのは、「強化します/しました」と良く似たナンセンスさがあるというか、まさしく解決の強要に他ならないなあ・・・、なんてことを、そっとコメントしてみたりしましたが、ちょっとマニアック過ぎたかもしれません。

まあ、CBT側としては、いささかブリーフの用語のほうがかっちょ良さげなことは否めません。
ただ、逆にCBTはセンスというものが欠落していたとしても、なおマクドナルドの様に量産型のザクを作り出せる強みが有ります。大勢のザクの中には、グフになるものもいるでしょうし、赤くなるものもいるでしょう。

その後の懇親会で、いかに後進/次世代を育てるか的な話になって、少なくともブリーフはワンウェイミラーで見せてるからには伝わるかと思いきや、中々そうも行かない。どこの世界にも近道はないのだというお話で、さもありなんという気がしました。


しかし、少し黒沢先生とお話させてもらって、KIDSという場の作り方を伺うにつけ、どうやらCBT研究所的な何かを、またしてもでっち上げないことには帳尻が合わんのかもしれないなあと、うーん、、、、、、と考えさせられました。
このエントリーをはてなブックマークに追加
投稿者: 西川公平
2013-10-07 10:04

Comments

コメントはまだありません。

Add Comment

TrackBack

トラックバック

トラックバッックはありません。