2013/09/22: 2013年9月21日サイコオンコロジー学会久保田先生ご講演

CBTを学ぶ会の立役者の一人であるジョニー久保田こと久保田亮先生がサイコオンコロジー学会で癌の当事者としてご講演されました。
その時の様子が勝元 榮一先生のご尽力でYouTubeにアップされていたので、リンクします。


CBTを学ぶ会は7年ぐらい前からやっていますが、当時久保田先生はほとんど皆出席で参加してくれていました。
会は最初のうち、心理士、精神科医、看護師、作業療法士、などと多彩な構成要因で、右も左も分からない私に精神科医療とはなんなのかをそれぞれの立場から教えてくれていました。
久保田先生は「精神科医の立場から」というポジションで、一家言ある態度を取られていたと思います。

そのうち2年ぐらいして、久保田先生が「僕もちょっとCBTで事例報告してみるかな」と言い出されて、滋賀の勉強会で出された時は、なんというかビックバンのような、奔流のような、勢いのある事例報告だったと思います。
久保田先生にターボが付いた感じでしょうか。

私はコメンテーターという名のいちゃもんを付ける役なので、スライドの使い方やプレゼンテーション、アニメーションについてあれこれディスカッションをした覚えがあります。
一度発表されたのを皮切りに、京都の勉強会や、学会やあちこちでCBTの話をされるようになり、発表もどんどん洗練されていきました。
なんというか、元々マジックや薬理の話でステージ経験があった所に、CBTの話がうまく融合していったという感じでしょうか。

3年ぐらい前に、滋賀の勉強会でいつもの素敵な事例報告を発表された時に、終わってから「西川さん、ちょっと話があります」と言われて、なんだろうと思ったら「本日癌のStage4であることを主治医から告知されました。今日の発表が人生最後の発表、ラストステージになるかもしれません」とカミングアウトされた時には、思い出話をしながらあちこちドライブして、最後ハグして泣いたのを覚えています。

その後の久保田先生はニトロチャージ的な爆発で、死神が裸足で逃げ出す大活躍を始めます。
まさに「ポスト・トラウマティック・グロース(PTG):心的外傷後発達」という言葉がピッタリ来る感じでしょうか。

それから3年、227回のラストステージを終え、ますます輝きを放ち続ける男ジョニー久保田の生き様を見ると、感動を覚えるとともに、我々も軽々と時を過ごしてはならないなと反省させられます
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投稿者: 西川公平
2013-09-22 11:33

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