カウンセリング回数:20回以上

3年近くお世話になりました。本人は、実家から離れての一人暮らしの間に発症して、入院寸前までいきました。やがて家族や(コロナ恐怖も重なり)他の者との面会・接触も断ち、連絡も取れず、時々メールだけのやりとりとなりました。そんな「リモート」での「治療」は困難でしたが、アドバイスを貰い、少しずつ生活の変化を促し、何とか社会復帰できる処に至っています(まだまだ完治とは言えませんが)。周囲との意思疎通も復活しています。CBTでは、「話を傾聴し、先ずは患者が何でも話せる間柄を作る」という、従来カウンセリングに抱いていたイメージとはかなり異なり、初回より本人の生活に思い切って踏みこんで改変していくアプローチで、大変な宿題を貰った事もありました。それにより、途中段階では、困難な状況になることもありましたが、振り返れば、早いうちから、遠い先を見越してその都度の助言をされていたのかも、と感じます。本人が変わるには、如何に家族が勇気を出して変われるかがポイントだと思い知らされつつ通っていました。周囲は、本人を批判せず、ありのまま受け入れた上で、「味方である」ことを示し、安心して暮らせる環境を与えることを学んだように思います。