社交不安症

社交不安症

かつては社会不安障害、対人恐怖症と呼ばれていた病名は、日本精神神経学会において名称が変更され社交不安症となりました。

古い社会不安障害という名称では、社会そのものに不安を感じていて家に引きこもっていると誤解を与えかねませんが、社交不安障害の方々は必ずしも社会に不安を抱いているわけではありません。

どちらかと言えばコミュニケーションや社交の場面において、
「他人にどう思われているか、どう見られたか」
「自分の行動や言動が変に思われたのではないか」
「自分が人に不快な思いをさせたのではないか」
などなどの不安を抱いているので、より実態に合った名称変更だと言えるでしょう。

社交不安症は、いわゆる「引きこもり」をされている方と必ずしもイコールではありません。
学校を卒業し、就職し、家庭を持ち、子育てをしていながら、なお社交不安症である方も多いです。
社交場面に苦痛を感じていることと、それを回避することはまた別の問題だからです。

このような、割合社会に適応している社交不安の人はとても多いですが、一方でそれが「社交不安症である」ということがどうしても見過ごされがちになります。
そのような方が社交不安症状のあまり、ストレスをたくさん抱え込むようになり、やがてうつ病になり、休職することで問題が発覚するということがあります。
そのときでもなお、うつ病としての問題発覚であり、社交不安症は見過ごされていることが往々にしてあります。

この要因はそもそも社交不安がマイナーで見過ごされがちだということに加えて、社交不安症とうつ病で飲む向精神薬がだいたい同じSSRIなので、社交不安と診断を併記したところで、薬物療法的に打つ手が増えるわけでもないということにもあると思います。
しかしながら、うつ病は休職して休息していればある程度回復する病気でありながら、社交不安は休職しても休息しても治る病気ではないので、休職後元の社交不安が治らないまま復職することで、再休職のリスクが低まらないままになってしまいます。

ですから、社交不安を伴ううつ病の場合、うつ症状が軽減して復職するのではなく、社交不安症状もある程度低減のめどが立ってから復職される方が、より手堅い復職になるでしょう。

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