昨晩、福井駅前の「食堂&cafe CoCotte」にて、CoCotteさん主催の市民講座がありました。講師として、“心の病の偏見と誤解を解く〜ウツ病を中心に”といった内容で話しをして来ました。どんな感じだったか、所感交えて書いてみます。
参加者は、5つの地域から満員御礼35名の参加。その7割は初めてお見掛けするお顔で、初来店らしき方々。参加経路は「知人からの口コミ」が最多でした。
今まで、県や市の公的機関から依頼を受け、公的機関内で開催する市民講座を何度か担当して来ました。参加費はいずれも無料です。しかし、実際蓋を開けてみると、参加者は援助者だけ、民生委員という1カテゴリーに偏っているなど。その結果から、どうしたら地域市民に幅広くアクセスできるんだろうと考えていました。
今回の参加者内訳から、ザ市民にアクセスできた結果となりよかったです。また、参加経路から分かるように、それをもたらしたのは「人の繋がり、人の力」でした。
また、申し込みの窓口を、お店の電話と私のメルアドにしていたのですが、参加者の大半が初来店にもかかわらず、8割の方がお店に直接申込んだという結果になりました。つまり、カフェ開催でかなり敷居が低くなったことが分かります。民間カウンセリングルームが怪し過ぎたのかもしれません。笑
また、福井市の保健所さん(福井健康福祉センター)が後援くださったことも、参加者の皆さんに安心感を持っていただけたのだと思います。そして、参加費ワンコイン+ワンドリンクの手軽さもあったようです。
⚫︎講座終了時、参加者さんにアンケートを取りました。
Q 講座で印象に残った点は?
『心の病で専門機関にかかる人は、実は、根気や根性ある人』、『予防は、まず正確な知識を持つことが大切』、『うつは病気なんだ!』、『早期治療が大事』、『うつになるとイライラする』、『性格だからうつ病になるのではなく、うつ病になるからこのような考え方になる』、『専門機関に早くいけば早く治る、遅いと治り悪い』、『こういう話をまともに聞いたのは初めて』、『自分のためにも周りのためにも、今日の話を親しい人に話すといい』等
⚫︎今後希望する内容は?
『うつ病になっている方への接し方、声の掛け方』、『考え方から心をほぐすやり方』
当初、心のほぐし方というタイトルで内容も考え出したのですが。。まずは、心の病、特にウツ病の知識を先に持っていただくのが、参加者さんにとって有益だと思い直し。すいませんでした。考え方を使った心のほぐし方、次回はやります。ココロ講座@CoCotte第2回、店主らと相談しまた決めていきたいと思います。
⚫︎第16回 こころの健康電話相談⚫︎
3月1日(日)9:30〜17:00
☎︎ 0776-21-7280 もしくは 0776-21-7281
今年も、無料の電話相談会を開催致します。
どんな些細なことでも大丈夫です。どうぞお気軽に電話ください。お待ちしております。
市民講座に参加されてない方でも、もちろん利用可能です。
※相談例
・私ってウツかも、どこに相談したらいい?
・病院て、どこに行ったらいい?
・こんな困り事は、どう対応したらいい?
・寝付けない、頭痛がひどい
・家族、職場、学校でうまくやれない
・子どもが不登校、いまウツで休職中 等
主催:日本臨床心理士会
共催:福井県臨床心理士会
〜編集後記〜
実は、CoCotteさんからは一昨年頃からお誘いいただいていたんですが。。どうも職業柄か私個人の問題か、公の場に出ると恥ずかしさや抵抗があり、腰が上がらずいました。しかし、最近、『日本で極めて自殺率の低い地域』として、徳島県の旧海部町という町があり、ここには「病は市に出せ」という言葉が古くから伝わっていると知りました。これを受けて自分の態度は問題だと気づき、腰を上げました。
「病は市に出せ」
この「病」は病気だけでなく、家庭や仕事などにおける人生のあらゆる問題を指し、「市」は市場、公開の場のこと。病気や悩みなどは早めに大っぴらにすれば、だれかが助けてくれる――という意味らしいです。いいこと言う〜。
↓海部町を4年に渡って現地調査した研究者の探検記。すごく読みやすいそうです。私も買って読んでみます。
⚫︎生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある
一応秘密で。 on 2015/03/06 2015-03-06 09:52