2014/10/07: 第14回認知療法学会参加記 岡村

スタッフの岡村です。2014年9月に開催された日本認知療法学会&日本摂食障害学会に参加してきました。

1日目
【一般演題(口演 気分障害・心身症)】
気分障害や心身症の方に対しての介入法や研究を、10分と言う限られた時間の中で発表するというスケジュールでした。僕自身、気分障害を患った方への介入法について発表しました。思い返せば学会での発表は初めてだったのでかなり緊張していました。
フロアの先生方からは、「気分障害以外の問題も絡んでいるのではないか」、「別の介入も必要かもしれない」といったコメントをいただきました。なんだか事例検討会のような感じになってしまいましたが収穫はあった気がします。

その後は、インターネット依存の講義やランチョンセミナーに参加しました。ランチョンセミナーは、お弁当つきでお得な研修なのですが、満腹になり眠気に襲われました。

【児童青年精神医療への認知行動療法の普及】
午後からは、大会企画シンポジウムに参加しました。児童思春期に限った話ではないですが、治療成績を出す事の重要性について学ぶことが出来ました。治療成績を出さないと、自分の介入が本当に効果的であるか証明できないですからね。しかし、治療成績ってどのように出すのが良いのだろう。心理検査、行動の変化、発言の変化など様々な視点から治療成績を出すことが出来ますが・・・。まぁ、色々試行錯誤してみます。
また、事例報告や発表を積極的に行っていくことが、治療成績を上げるうえで重要であることを学べました。治療成績を出すにしろ、発表するにしろ自身の現状(うまくいっていない)と目を向ける事なので、ちょっと落ち込みもしますが避けていても何も変わらないので積極的に発表していきたいと思います。

その後は、スタッフの発表やシンポジウムに参加してきました。

2日目
 前半は、ポスター発表を中心に見て回りました。映画を利用してのERPなど興味深い発表がいくつかありました。

【ケーススタディ2】
OCDについてのケーススタディ。介入前と介入後の状態について、映像を基に説明されたため、強迫症状の改善過程が理解しやすかったです。強迫症状以外の問題にはどのようにアプローチをされたのか、症状が改善することで日常生活にはどのような変化が生じたのかという点についてもっと聞いてみたかったです。

【ケーススタディ5】
パニック障害に対するACTについての発表。発表された先生は若くフレッシュな方でした。臨床経験がほとんどない中での発表とのことでしたが、発表資料はまとまっており分かりやすかったです。きっと色んな感情をウィリングネスにアクセプトされながらコミットメントしているのだろうなと勝手に感動していました。
アセスメントに応じて介入を行っているというよりは、パッケージ通りに介入を試され、結果として良くなったという内容でした。実際には、介入の順番など選択されていたと思うのでそのあたりのアセスメントについてもっとお話を聞きたかったです。

3日目

【シンポジウム4 摂食障害のCBTの実際】
 このシンポジウムに参加出来ただけで学会に参加した意味があったように思います。ベテランの先生方が、普段どのように臨床を行っているか分かりやすく説明してくれました。何というか、マネしようとしても出来ない職人芸を見せていただいた感じで感動しました。具体的に何がどう感動したのか、残念ながら言葉に出来ません。症状のみに縛られるのではなくクライエントさんの生活全体を把握し、そこでの資源をうまく活用した介入だったように思います。もう一度参加したい。

【ワークショップ ACTの適切な実施方法とは?】
 ACTを実施する上での必要条件についてレクチャーを受けました。未だに整理出来ていないのでまたの機会に感想を書いてみたいと思います。
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投稿者: 岡村優希
2014-10-07 12:15

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