2007/06/12: ::認知療法・行動療法について::について その4

2ちゃんねるの::認知療法・行動療法について:: スレッドを見て思った事を1日5つ言及してみるスレッドなるべく是非を問わずに、利用者からの疑問に答える形で進めたいと希望している。現在413〜446まで。

Q16、自分でも認知療法をやってみたいのですが、ひとりで本を読んで文章にしすることで歪みが余計に強化されそうな気がして不安です・・・。
A16、やり始めによく自分の歪みが鼻について嫌気がさす人はいます。その時期周りのご家族に「ちょっと柔軟思考の練習するので、へこたれたらちょっとフォローして」とか頼んでおくといいと思います。
ゆがみが強化されるという事はありませんが、たいていの人は自分のゆがみを見たくないという事で「思考の回避」をされています。それに暴露する事で、「こんなことを考えているから駄目なんだ」みたいな考えがより湧きやすくなるかもしれませんね。

Q17、歪みを指摘してもらうには、プロの人でないといけないのでしょうか? 病院では特に認知療法をしていないようだったので、同居人に見てもらったらどうかなと思ってるんですが。
A17、同居人の方はおそらく自分自身よりもずっと上手に客観的に歪みを指摘してくれると思います。同居人にあれこれ言われる事でその人との関係が微妙にならない程度にしてください。
しかしプロの仕事は歪みの指摘ではありません。初期は表出された歪みに本人がへこたれないように励ますことであり、その後は思考の変化を生活の変化につなげることです。

Q18、一昨日飲み会で言われたことがショックで絶望していましたが、あるDVDを見て感動したあと、突然不安や切迫感や記憶のフラッシュバックさえも消えていました。自分でも何があったのか分からなかったです。これは治ったのか?それとも一時の気の迷い?
A18、中々そればかりでもないですが、案外スカッと晴れる気持ちもあります。それはコラムでも、散歩でも、入浴でも、DVDでも同じです。ただ、CBTを開始されてることもあって、自らの行動と気分の良い変化などに注目しやすくなってる可能性があります。「何かがあって凹んだ」という方向ばかりに選択して注目しないのは良いことなので、その経験も含めて大なり小なり「これでスカッと気が晴れた行為」をストックしていくと良いかもしれません。

Q19、おいらはどーやら認知の課程が無くて、刺激→行動という回路、条件反射的思考に限りなく近いみたいです。
A19、ここは思案のしどころで、じゃあ行動療法で行きましょうという作戦と、あくまで認知的に行動から認知を類推して当てはめてみようという作戦とがありえます。行動療法でいくなら刺激についてもっと沢山検討して可能なら統制しましょう、あるいは結果として出てくる行動を取りにくくなるような練習を前もってしておきましょうとなります。認知療法でいくなら、「その行動を取るという事は、一般的にどんな意味だろうか」というのを客観的に考えてみましょうという感じでしょうか。

Q20、一時の鬱や不安を和らげることには意味のある療法かもしれませんが、それによって根本的な解決はできないように思いました。私の鬱の原因は生活パターン、対人関係パターンの歪みにあります。そして、鬱になるたびに認治療法的な作業を頭の中で行い、一時の鬱や不安を静めますが、鬱の根本的な解決はできていません。 考え方を修正しても、行動まで修正することはできず同じ思考を頭のなかでくりかえすような状態です。行動面にアプローチする認治療法の作業というのはあるのでしょうか?
A20、「こうすれば絶対治ります」というのは無く、あれやこれややってる内にそれなりにフォームが整ってくる気がします。フォームの中には生活パターンや対人関係パターンに介入するものが数多くあります。それらはどちらかというと行動的技法です。とりあえず現在頭の中でやっておられる作業を全て記述に変えてみるというのがオーソドックスです。また日常生活記録表やアクションプランやSSTなどの行動的技法も良いと思います。
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投稿者: 西川公平
2007-06-12 15:50
カテゴリー: 2ちゃんねる

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