2015/05/22: 福井駅前メンタルヘルス市民講座 参加記

食堂&cafe CoCotte主催で、「うつリハビリ中の親しい人に対する関わり方」と題した講座を行いました。今回で3回目となり、市民の方約20名が参加されました。
以下に、少し書いてみます。

冒頭、簡単なワークを使って、うつ病でリハビリ中の親しい人と普段交わしている応答を一緒に振り返りました。
次に、“関わり方は、それ以前の関係と同じ・身体の病に対する声がけと同じでOK”と伝え、おしゃべりのコツについては敢えて3-4点に留めました。それは、細かな技法を伝えることで、参加者に“心の病には慎重に対応しないとダメだ”と逆に思わせてしまい、腫れ物に触るかのようなぎこちない会話にしまうと心配したからです。


それよりも、各参加者さんたちの中にある素朴な疑問に応えたほうが良いと考え、質問や疑問を参加者の皆さんから募り、スペシャルゲストの藤田さん(ハスの実の家、精神保健福祉士)とドシドシ答えていきました。途中、「実際のやり取りをみたい」、「死にたいと打ち明けられた時どう返したらいいか、やって見せて」とのオーダーを受け、藤田さんと私で即興で演じました。この質疑応答や実演がウケていました。

時間の関係で、全ての質問にお答えできず、申し訳ありませんでした。他の心の病については、良質な一般向けの書籍があるのでそちらを案内させてもらいました。



頂戴した質問を拝見し、またこの講座を進める中で気づいたことは、
“本人がいて、その方と繋がるご家族・友人・同僚の方が存在する”ということ。
“多くの市民が、本人と共にある”ということでした。


そんなことを考えながら…、
ラストはスペシャルゲスト2、唄人チャカさん。憂いもおびた日常を、アコースティックギターと温かな唄声で届けてくれました。MCも、さすがいいこと言われます。参加者各々、歌に自分の体験を重ねながらちょうどいい塩梅で振り返り、心地よく消化できたように思います。じんわり温まりました、ありがとうございました。さすがチャカさん。


講座の終わりにアンケートを取り、感想を伺いました。
Q 印象に残った点は?
・実演がわかりやすかった
・こちらの方が、うつの相手に対してかまえてしまって、肩に力が入ってたかも…と思いました(保護者)
・自分と相手を切りはなして考えること。相手の状況を客観的、俯瞰的に見ることもいい(介護家族)
・カフェという和やかさ、専門家が2人も来た、同じ悩みの方々と同席できたこと(保護者)
・ミニコンサート、歌っている人の心が良かった
・身近にウツの症状が出ている人がいて、どう声をかけようかな…と思っていたんですが、フツーにご飯に誘ってみようかと(福祉職)



そして、最後になりましたが、CoCotte夫妻手作りの美味しおやつ(かぼちゃにパウンドケーキ)と素敵な空間、常連さんからのコメントや手拍子も、場を支え繋いでくださいました。心から感謝します。ありがとうございました。




この会は、CoCotteさんから提案いただきました。
述べ約85名、実人数は約45名の方が参加くださいました。毎度、THE一般市民の方の集まりが多く、しかも口コミによる参加が最多と感慨深いものがありました。後日、参加者してくださった方が、「あのあと、会社の仲間に話してみた」と教えてくれました。そうなんですね。それはそれは。

企画者それぞれの思いはありますが、足を運んでくださった各々の方が、摘まみたいところだけ摘み食いしてくださればいいなぁと個人的には思っています。今後の開催や方向性については、これまでのアンケート結果をふまえ、もう一度きちんと検討してみます。

県内の市民講座情報や一般向け書籍は、このブログ等で引き続き案内していきます。
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投稿者: 別司ちさと
2015-05-22 00:28
カテゴリー: 雑談

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