2013/06/20: 認知行動療法事例検討合宿プレ 初夏 in彦根 を終えて

こんにちは。スタッフの栗原です。
今年の3月より,CBTセンターのスタッフとして勤務しております。

この度,6月15日,16日の2日間に渡って,認知行動療法事例検討合宿プレを彦根市にて開催いたしました。
一参加者として,発表者として,事務局スタッフとして,参加した感想をまとめてみようと思います。


<参加者として>

 この度は,【事例発表40分→質疑応答→グループディスカッション25分→全体ディスカッション15分】というタイムスケジュールで各セッションが進みました。
 グループは,認知行動療法の施術歴に基づいたメンバー構成。職種や従事している領域も様々。リーダーの舵取りが見事なもので,各グループで,全員が発言し,一つの事例についてそれぞれの視点が含まれたディスカッションが進んでいたように思いました。
 そして,“あーだこーだ”事例について議論する中で,アドバイザーから議論を深める一言を投げ入れていただき,更にディスカッションが盛り上がるという構図が生まれました。

 事前に,ディスカッションの心得として,こんなことが共有されていました。

 -認知療法の基本技術の一つに「相手にそう言わせる」誘導がある。
  事例報告へのコメントにおいても,「自分が述べたいことをいかに相手に言って
もらうか」の精神で-

 事例に対する疑問や提案がその精神に則って飛び交っており,学会などでよく見受けられる“発言のしにくさ”や,(質問される側がどことなく感じる)“恐怖感”がなかったというのが,この合宿が盛り上がった理由の一つであると感じました。そして,それを支えてくださったのが司会をご担当くださったお2人。ありがとうございました。

 会の終了後に,お互いに高め合える仲間に出会えたような感覚になったのも初めてのことで,実り多き時間だったように思います。

 認知行動療法を学ぶ・深めるのに当たって,認知行動療法の大事にしている精神に沿って行動してみることがいかに重要か,感じることができたように思いました。



<発表者として>

 今回,発表者が得をするシステムということで,各グループに書記を設け,ディスカッションされた内容を発表者にプレゼントする試みを実施しました。

 “果たしてこれは認知行動療法といえるのか”“何がどう効いてよくなったのか”“さらに深めるにはどんな視点が必要か”など,欲張りにお土産を持って帰りたかった私としては,このプレゼントは大変ありがたいものでした。

 その理由として,こちらが用意したディスカッションテーマについて確実にコメントをいただけたこと,全体では直接発表者に伝えにくいこと(例えば問題点・課題など)も,提案と一緒に,ズバっと書いていただけていたことがあります。

 また,いくら温かい雰囲気とはいえ,大勢の専門家の前で発表するというのは緊張するものです。いただいたコメントすべてを発表時間のみで飲み込み,消化するのはとても難しい。

 介入のよかった点,課題,疑問点などが文字に残ることで,後でじっくり振り返ることができ,発表によって得られるものが何倍にも膨らむように思いました。 

 さらに,参加する側としても,自分の意見が確実に発表者に届くため,発言に対するモチベーションが高まり,よかったのではないかと感じました。
 


<事務局として>

 今回の合宿が参加された方々にとって,認知行動療法の臨床に対する疑問や工夫について意見交換できる場になるよう,準備の段階から事務局一同頑張ってまいりました。

 慣れないことで,至らぬ点も多くあるなか,多くの方々のお力添えのおかげで,この度の合宿を盛況のうちに終えることができました。心より感謝申し上げます。

 御参加いただく方々それぞれが,認知行動療法について“深まった感”を更に感じられる合宿となるよう,次回も事務局として,参加者として,盛り上げていきたいと思いますので,11月もどうぞよろしくお願いいたします。

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投稿者: 栗原愛
2013-06-20 13:56

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