私は結婚願望が強いにも関わらず、まだまだしたいことがある恋人に結婚できないと言われたこと、もとは私が悪いとはいえ、親友に罵倒されたことがきっかけで自己否定を続けた結果、パニック障害と診断され、いつ発作が起こるかもわからず、一人で家にいることもできませんでした。岡村先生にお世話になったおかげで、私は今やっと、自分のペースで生きることができています。それは、自分がどんな人間なのかということに向き合うことができ、それを肯定することができるようになったからだと思います。
私はもともと努力家と言われ、さらに努力は実ることを実体験で知っているせいで、一生懸命をやめれませんでした。そんな私は、ずっと100点を目指し続けていたことに気づきました。人間、完璧にはできません。だから私はいつも98点を取れても残りの2点を責め続けて、自己嫌悪を続けていました。でも、他人が私に言う「自分に厳しすぎる」という意見が、今はやっと理解できるようになりました。人生で初めて、2点ではなく98点の方を褒められるようになったのです。1位じゃなくて2位でもいい、作っただしまきが焦げていても味がおいしいからそれでいい。ていうかこんなにおいしいとか天才じゃん!本気でそう思います。
CBTでは「ちょっとしんどいところがある方が、俺が支えてあげようとか、可愛がってもらえたりするもんだよ」と言われ、発作が起きそうなときには人に頼ることができるようにもなりました。家族も、友達も、みんな頼らせてくれただけでなく、頼ることを喜んでくれました。誰も私に完璧なんて求めていないことを実感しました。その証拠に、パニック障害だと告白してから以前より仲良くなった友達がたくさんいます。自分の状態を話すと、8割の子が精神的に参ったときの話、通院歴を教えてくれました。もともと精神的に弱い子ではなく、学年一の美女、派手な友達、大企業でサラリーマンをやっている友達…みんなとびきり輝いている友達ばかりでした。私は他人をとびきり羨むことで、自分を責め続けていたかということにも気づき、その状態からやっと解放されました。完璧だと思っていた人はみんなみんな、完璧ではなかったのです。
最近は、自分のやり方を認められるようになって、さらに適当になれてきた気がします。私はものすごく優柔不断で、可能性があるなら最後まで賭けてみたいところがあります。そのせいで、結婚できないと言われて私から別れを告げた東京の元恋人に、今年に入ってもお互い機会があれば会っていました。優柔不断なのはお互い様でした。他の人から見たら本当に馬鹿馬鹿しいことだと思います。実際に何度もそう言われました。
でも、自分を否定するのをやめて、「私のやりたいようにやろう。みんなが言う馬鹿馬鹿しい方法は、自分にとっては一番自分に合っているんだから」と考えるようになりました。そしたら、最近はお互いの関係が変わってきて、私もちゃんと次の恋愛をしようという気持ちになってきました。自分が初めて、自分の性格や考えと向き合って、自分を自由にさせた結果、大好きだった恋人との辛い別れの記憶を乗り越えることができた一番大きな経験でした。

「私には私に合ったやり方がある」と今は思っています。それはカウンセリングを受けながらゆっくり歩いて、「どうするのが自分にとって楽か」を追求した結果、「自分はどんな人間なのか」を知ることができたからです。私は自分のことをちっとも知らずに、ずっと猪突猛進でした。何事に関しても同じスピードでは歩けません。想いを言語化することは、他の人の2倍のスピードでできても、運動は3分の1のスピードでしかできません。そんな風に客観的に自分を見ながら、適切なスピードでコントロールしながら生きることできるのが、今はとっても楽しいです。そしたら、辛い気持ちになっても、因数分解できるようになりました。この辛いは「1(悔しい):3(プライドを傷つけられた)」くらいの割合かな、と思ったら、プライドを素直にひっこめようと考えられます。おかげで、母には「すごく性格が丸くなったね」と言われるようになりました。

正直、パニック障害はまだ完治しているとは言えません。先月に家族で車で広島に行きましたが、高速道路が怖かったり、まだどこでも誰とでも酒が飲める訳ではありません。でも、人や場所によっては飲めるので、すごいことです。去年なんか、SNSを見ただけでめまいと動悸がしていたのに。

まだ練習中のこともありますが、少しずつ自分の一番安心できるペースでゆっくり進められたらなと思います。毎日やりたいことをやって元気になっています。

岡村先生、いつも長くて滝のように溢れる私の話を聞いてくださり、本当にありがとうございました。こんなに話の長い客も私くらいではと思います。カウンセリングのように、ボリュームの大きな文章になってしまいましたが、私は自分の足でてくてく歩いて、自分なりの答えをみつけることが、何より信じられるお守りになるんです。こうやって文章を書く機会があってよかった。
ゆっくり肯定しながら歩ける今の自分が人生で一番好きです。病気になったおかげで、本当に気楽になれました。

完治はしていませんので、またお世話になることもある気がしますが、そのときはまたよろしくお願いします。