ASD/PTSD

PTSDに対する長期持続暴露

「自然治癒するはずの心的外傷が、どうも自然治癒しない」ということが明らかである場合、治療を行うことになります。

代表的な治療法の一つは長期持続暴露(PE)と呼ばれるもので、これは以下のような理論モデルから成り立っています。

PTSDのトラウマ記憶が自然に治癒しないのは、その記憶に対する恐怖のあまり、その出来事、状況、記憶に対して回避をしているからだと言われています。
残念なことに、それらを回避することが、ますます恐怖の記憶を維持・悪化させます。

したがってそれらの状況、記憶にわざと触れていく事によって、最終的に処理可能な普通の記憶のように自然治癒が成り立つように持っていくのです。

ただし、この治療法にはかなりの副作用があります。

それは、切り離してまで忘れたい記憶を正面から思い出すことで、とても気分が悪くなることです。

しかし、凍りついた記憶を、その激しい不安で熔かすことで、その後の平穏な(フラッシュバックに悩まされない)生活を送れるようになるので、そこには価値があると言えます。

治療自体はとてもシンプルで、「トラウマが発生したその状況を子細に、克明に、思い出して、語ってもらう」というのがその全容です。

長期持続暴露の治療場面において、セラピストは、あまりにも不安になり過ぎて、セッションが継続不能にならないように注意を払わなければなりません。
それでいて、しっかりと不安や恐怖が出現するように記憶を呼び覚ましていく必要もあります。
いわば恐怖のさじ加減というか、マネジメント役割を行います。

セッションにおいて、もし恐怖が高過ぎるようであれば「今はカウンセリングルームにいて、安全なんですよ」などと恐怖を和らげる声かけを行います。
逆に、もし恐怖が低すぎるようであれば、「その時のご自身の感覚はどうでしたか?」などとトラウマ記憶を呼び覚ます声かけを行っていきます。

第一回のPE時は、不安と恐怖と絶望感でいっぱいのクライアントも、数回のセッションを経れば、出来事が出来事として消化され、もちろん嫌な出来事であるとの認識はありますが、激しい苦痛や感情の起伏が無くなってきます。

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