認知再構成の最初のステップ 特定の状況をとらえる

認知再構成の方の最初のステップは「特定の状況をとらえる」ということにあります。

うつ状態にある方々の頭の中には往々にしてネガティブな考えが渦巻いています。
むしろ思考の渦の中で溺れているかのように、ぐるぐると思考の中で思考を展開し続けている状態が続きます。
ネガティブに考えたことがきっかけで、さらにネガティブな考えが湧き、それをまたきっかけにしてネガティブな記憶がよみがえり、さらに・・・と延々と螺旋階段を下るがごとくマイナス思考が展開していきます。

しかし、そうなってしまうのは”どの状況”なのか、クリアになっていません。
そこで、それらの無限の連鎖にアンカーを打つために、まず、「いつ、どこで、何をしていた時」なのかをはっきりさせていきます。
これは限定されたものでなければなりません。つまり先週、家でというのはあまりに限定されていません。「5月17日16時ごろ自室のベッドに腰掛けているときに」などという限定が必要です。

つぎに、それは客観的な記述でなければなりません。思考や気分を排して、忠実に客観的に記述することが求められます。
例えば「近所のおばさんがめちゃめちゃ嫌味な言い方で『ゴミ出しに来る時の態度がおかしいんじゃない』と言ってくるに違いないと考えた時」などという記述は客観的ではありません。

そう考えた時の状態を写真に撮って、誰かに見せて次のように尋ねたと考えてみましょう。
「これって何をしている写真だと思う?」
「テーブルにはまだ食器が残ってるから食後で、椅子に腰かけて、頬づえを付いている人の写真。何か考え事をしているのかな」と答えるであろうなら、まさしくそれが客観的な状況です。
つまり、「5月17日の夕食後、食卓に座って、考え事をしている時」が客観的な状況になります。

これは、多分に行動療法的な意味合いを持っています。行動療法の機能分析といわれるものは、何らかの困った行動が発生するときにその”トリガー”は何だったのかについて注意を払います。

何ならそのトリガーが無くなれば、そのような考えが浮かばないかもしれないからです。

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