2007/06/12: ::認知療法・行動療法について::について その5

2ちゃんねるの::認知療法・行動療法について:: スレッドを見て思った事を1日5つ言及してみるスレッドなるべく是非を問わずに、利用者からの疑問に答える形で進めたいと希望している。現在447〜581まで。

Q21、認知の歪みは脳の条件反射/暴走のようなものですか?同じ思考パターンで苦しんでる人も多いみたいだし。脳の暴走を認知と言う冷静さを求められる作業で転換し鎮める事は困難だと思う。こう認知しなければならないと言う枠組みを自ら作りあげそれと比較して苦しむのが落ち。
A21、同じパターンとは言え、いろいろなディティールが違うというか、それを同じというかは難しいところです。脳の暴走を認知という作業で沈めるのは困難ですが、ごく一般的に行われている作業です。認知療法の目指すところはクセづいてる思考の流れとは別の流れを構築し、それと以前の流れと競合させる事で気分を回復させるところにあります。それほどたやすい事では無いですし、競合時に苦しいことも多々ありますが、うまくいけば気分が改善します。

Q22、心理療法って効かないものと効くものがあるの?それは誰がやっても同じなの?
A22、効くものと効かないものがありますから、5〜6回で意味がないと判断されたら止められるのが良いと思います。500回とか面接する間抜けな療法に引っ掛からないようにしてください。それは完全に宗教です。普通の心理士はそれなりに折衷しながら臨床の場面場面で使い分けているはずです。また各心理士によって持ち味がありますから、誰がやってもCBTは同じではありません。

Q23、実生活はまだ軌道に乗ってないけど、なんと長年の悩みだった「悪夢」を 見なくなったよ!感情でなく思考をいじったからだ!と思った!
A23、悪夢に関しては直接悪夢の内容や悪夢の認知に対して認知療法を使う場合もあれば、昼間の日常生活で認知の修正をしていって汎化を目指すやり方と、両方があります。いずれにせよ良くなって良かったですね。

Q24、認知の歪みなしに何の理由も無く鬱になることはないのだろうか。
A24、おそらくありますが、見つけるのに不慣れだという可能性もあります。およそ「状況」と「気分」の間に「思考」を見いだせるようになるまでには、若干の修業が必要です。認知療法やその構成概念である認知の歪みは、それを使って生活上の不便を軽減しようという手段ですから、見つからないという事はその手段が使いづらいということです。

Q25、顕在意識に語りかける認知療法は時間がかかりますか?
A25、CBTは潜在意識に働きかけず、判る部分に判りやすく働きかける所に有効性があります。細部の変化の蓄積がやがて全体の変化を安定させます。
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投稿者: 西川公平
2007-06-12 15:51
カテゴリー: 2ちゃんねる

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