2019/06/05: 【休職における男女差】

うつ病になって休職することは、男性にも女性にも起こりうる。
しかしながら、休職診断書が出たからといって、女性が主たるハウスキーパーの場合には、当然のことながら休まらない。
男性が主たるハウスキーパーの場合は、もちろん逆ですが。
そんな話を書いてみます。
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そもそも休職は、 「傷病のために一定期間労働などのストレスから身を遠ざけで、療養しなさいな」 という医師からの勧告なんだけど、この勧告に従って休ませるかどうかの決定権は職場(雇用主)にある。
まあ、休ませないと「労働安全衛生法」的にマズイんだけど。

当たり前だけど、家事や育児も「労働」なので、原則的に言えば休ませないといけない。 でもそこには労安法は噛んできてくれない。
労安法はあくまで雇用契約に基づく関係の法であって、婚姻契約に基づく家事や育児の分業には定めがないからだ。

従って休職した場合、男性は「家でゴロゴロしまくり状態で養生できる」のに、女性は「外に仕事に出かけていないだけで、家事も育児もしまくり状態で養生できない」という事が起こる。
ほんとによく起こる。

結論から言えば、休職してるはずなのに休まらないて家事してる女性に対する一番手っ取り早い社会的介入は「入院治療」になる。

職場も一定物理的に離れちゃえば、誰かが代わりの仕事をする。
家事も一定物理的に離れちゃえば、誰かがなんとかする。
そして、残念ながら物理的に離れないことには、誰もなんもせん。

コレは机上の空論的なアイデアなんだけど、もし主治医が職場に対して休職診断書を書くのに併せて、もう一枚家庭に対しても「炊事、洗濯、掃除、洗い物、寝かしつけ、子供関連業務について、1ヶ月休職とする」と書いてよこしたら、どうなるのかなって思う?

世界を支える巨人ばりに家庭を支えている母親が、一旦家から退場する事が、時として必要である場合がある。
実家に帰って静養とかでもいいんだけど、まあなんせ、残されたものだけで家事育児するシステムが出来上がるまで帰らない事だ。

コレは休職そのものに関してもそうで、1〜2週間ぐらいの休職だと、復帰した机の上に仕事が山積みだったりする。

だから、職場の業務差配システムが更新されて、自分の仕事を別の人がこなすよう再差配されるまでは、一定期間休んだ方が良い。

話を戻すと、入院を勧められると
「いや、私が入院したら、家族はどうなるんですか!?」
って、当の母親本人に言われるんだけど、休職ってのは一時的にせよそういった責任から逃れて、養生するってことだからなー。
「残りの家族がなんとかするじゃないですかね?」
としか言いようがない。

で、実際入院してみると、今まで全然家事しなかった残りの家族が、必死にあれこれやりだして、結局なんとか回るんよね。
「あー、今までこんなに家事労働大変だったのをしててくれたのか」
的に感謝なんかしたりして、むしろそれなりにいい感じだったりもする。
だから、アトラスを辞めることは大事。もうよせ地球(家族)を支えるのは。

まあでも私はカウンセラーだから診断書や入院といった社会的介入も無理なので、認知行動療法でこの【母のアトラス辞職】をどのように達成するかが一つのキーワードだった時代がある。
でも、最近そんなに需要があんまりないな・・・。

あとは、休職するとホッとして回復するという人もいるけど、休んでしまった後悔と罪悪感と焦燥感に苛まれて状態悪化する人も結構いるのよね。
そういった状態悪化に耐えかねて復帰するというのは、ホンマにあかんパターンで、状態悪化が落ち着くまではある意味放置プレイ的な感じ。

当然のことながら、家を回す責務からの休職でも、罪悪感や焦燥感が出まくる。
せっかく入院しているのに電話やラインであーだこーだ指示を飛ばしたり、逆に引き継ぎを依頼されたり、、、。
そんな事している内は、当然養生にならないので、休んでいる意味はない。むしろ気が休まらないと言うか、、、。

だから、今まで主に家を回してた妻がうつで入院して、「家事育児全部俺に来た!」って場合は、どれだけ大混乱が起きていようが、白鳥のように平静を装って
「いやー、まあ、大変だけど、何とかなってるよー。いつもしてくれてたんだね、ありがとう」
以外のことは言わないのが理想かな。

「お前が休んだせいで大変なことになってるぞ」 ってのは、職場が休職者に伝えてもヤバい感じだけど、夫が妻に伝えてもヤバい感じ満載。
うつも悪くなって休みが長引くだけで、誰にとってもメリット無いセリフだ。
そう言いたくなったとしても、妻にはそう言わない事が大事。
誰か別の人に言えばいい。

あと、とりあえず夫側としては、職場の上司に事情を話して、介護休暇を取るなり、時短勤務にするなり、プロジェクトから外してもらうなり、半年から1年を目処にあんまり働かないようなプラン変更をしていく必要があると思うね。
会社の業務なんて、まあ誰かがするよ。社員には代わりがあるけど、家庭にはない。

両親にも義理の両親にも、兄弟姉妹にも話して、できる限りのヘルプをもらうほうがいい(すごい変な人の場合例外あり)。
入院している奥さんに「言わないで」って言われるかもしれんけど、そこは「僕のプライベートの話でもあるので」とお伝えする他ない。
ていうか、そもそも隠せない。
投稿者: 西川公平
2019-06-05 11:47
カテゴリー: 様々な困りごと

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