2016/05/07: 多賀のマインドフルネス合宿に参加して

meditation
隣りの多賀町で、一般向けのマインドフルネス合宿に参加してきましたので、その感想などを書いてみます。

そもそも研修のチラシはタイ料理店に何気なく置いてあって、「多賀でマインドフルネス??」となんとも不思議な感じがしましたが、まあ高取山は何度か行ったことがあるし、鹿肉も買いたいし、特に予定はないし、行ってみるかという事で行ってみました。

チラシによると講師はプラユキ・ナラテボーさんという、タイに修行に行った僧侶の方らしい。チラシによればプラユキ氏はもともとは研究のためにタイを訪れていて、出家したとの事。

マインドフルネスに詳しい人に聞いても、それなりに有名な人の様子。



一泊二日の合宿形式・・・なんだろうとは思うんだけど、結局のところチラシにはそうは書いていなくて、1日目のプログラム終了が21時になっており、2日目のプログラム開始が6時になっているから、状況的にそう判断できるだけ。

まあでも、行けば何とかなるんだろう。


また、参加費が「お布施」となっている。・・・お布施。いったい幾ら持って行くのが妥当なんだろうか?
但し書きには講師の渡航費や宿泊費、研修棟のレンタル料などがかかりますと書いてはいるものの、妥当なラインに悩む。
タイ-日本の旅費が**円で、高取山の宿泊費が**円で、食事代が概算で**円で、講師謝礼が**円で・・・定員が20名となっていて、等しく金額を出すと仮定して、・・・などとソロバンを弾いて「適正布施額」を出してみた。

さて、高取山について、受付を済ませ、座布団に座っていると、プラユキ先生登場。おお糞雑衣だ!
まずは講義という事で、仏陀の優れた資質についてのお話が始まる。仏教といっても日本の葬式仏教ではなく、上座部仏教のお話。

タイでは、ちょっと思い悩んだり、生き方を迷ったりしたとき、仏門を叩いて出家するという事が割と普通に多いらしい。困ったことが会ったら近くのお寺に相談に行ったり、お寺から布施を求める人がやってきたり、仏教がかなり身近な物らしい。

と、思いきや、そばにいた人が、それをタイ語に同時通訳。なんと、まさかの二か国語!
タイ語にふむふむと頷いている人の数を数えると、およそ半分ぐらいがタイの方っぽい。
チラシや資料にタイ語が書かれているから、不思議だなーと思っていたら、そういう事だったのか。確かにタイ料理レストランでもらったチラシだし。

さて、お話は進み、色々な知識(真理)を得る事も大事だし、それを実践すること(倫理)も大事なのだという事になり、実践とは「布施」「持戒」「瞑想」の三つだという事になった。
布施ってのが仏教的には大事らしい。たしかにAmazonのお坊さん便でも、仏教会が嫌がってたのは定額化だった気がするような、低額化だったかもしれないけど。

要するに、欲がダメで、それを手放そう。そして分かち合う喜びを知ろうじゃないかという事らしい。
布施とはお金ばかりではなく、言葉や行いもそれに当たるので、そういう意味では、プラユキ先生が来てくれるのも、主催者が会を開いてくれるのも、布施という実践なんだろうと思う。

久しぶりの仏教話で、頑張って手塚治虫の「ブッダ」を思い出そうとするのだが、なぜか聖☆お兄さんの方ばかりが思い出される。

で、瞑想の話。サマタ瞑想(止)とヴィッパサナー瞑想(観)があって、後者の方によって得られる気付きをマインドフルネスというのだそうな。
サマタ瞑想は大事なものだけど、最終的にブッダが悟りを開いたのはヴィッパサナーの方らしい。

てことはつまり、頭の中でぐるぐるしてる考えも、仏教的には欲とか我執とかに分類されて、それを手放そうという一貫性があるわけなんだろうな。

そんな話を聴いた後で、実践ワーク。
まずサマタ瞑想。Bu-toという言葉を頭の中で思い描きながら、集中していく。サマタ瞑想は素晴らしいものだけど、一方で危うくもある的な注意喚起もされる。
ついでヴィッパサナー瞑想。手動瞑想という所定の14動作で手を動かしつつ、瞬間瞬間を気付いていくという瞑想を行う。頭の中に何かの気持ちや考えが浮かんでも、それはオッケーという風にして、また手の動きへの気づきに戻るという事らしい。

手動瞑想について詳しいことが知りたい人は、まさにプラユキ先生の講義がYouTubeにアップされているので、見てみて下さい。


その後は、歩行瞑想。本来は翌日の予定だけれど、雨が降りそうなので、急遽本日になったそうな。室内で軽く練習してから、高取山ハイキング。なかなかの急斜面で息が切れる。

帰ってきてからは、自由瞑想時間と、個別面談時間。個別面談では一人20分プラユキ先生と対話できるシステムらしい。
自由瞑想している人は無く、参加者同士で色々喋ったり、まあ自由時間。
企画者サイドが語る事には、「参加費がお布施なのはお金がある人でもない人でも参加できるようにと思っての事。でも、結構赤字」との事でした。

さて夕食は、と思ったところ、どうやら夕食が無い様子。修行中は午後の食事をとらないらしい。
でも、何となくそれは急だからか、おやつのようなものが用意もされている。
パイ生地で包まれた、カレー風味のコロッケのようなもので、タイ料理なんだろうけど、すごくおいしい。
あとはがらたてとかも置いてある。

自由瞑想時間が終わると、座談会というか、講師の先生との質疑応答というか、そもさんせっぱする時間。それぞれが自分自身についてや瞑想との出会いについて述べる。

みんな瞑想に熱いな。こんなにも瞑想好きな人々がいるとは知らんかった。

プラユキ先生の話し方も、かなりざっくばらんでフランクな感じ。こーゆー座談会もいいもんだなあと思う。

その後は、部屋で、参加者同士で語り合い。京都や大阪にも瞑想会があって、そこの参加者が来ている様子で、色々な事を教えてもらった。

宿泊の所には、シャンプーとボディーソープ以外のアメニティーが存在しない(タオルすらない)という事が発覚したので、車を漁ってなんとかタオルっぽいものと、歯ブラシっぽいものを見つけだし、寝間着は無くてもイイ事にする。

そんな感じで一日目は終了。

どちらかと言えばいつもより早く床に就き、普段考えられないほど早起きしたにもかかわらず、朝起きてみると、すごく目覚めが良い。全く眠気が無い。なんだこれは!瞑想パワー?

そんなわけで、2日目の行。
瞑想して、朝食食べて、野外瞑想して、説法を聴いて、瞑想して、おしゃべりして・・・・。
タイ式の仏教儀式なんかも取り混ぜつつ、和やかに時は流れる。

いやー、これは、なかなか贅沢な時間だなあ。瞑想はさておいても、自分自身のためにこんなにたくさんの時間や手間を割く事って、普段なかなか無いしなあ。

そんなわけで、満喫した瞑想合宿になりました。今後とも春・秋とやっていくそうなので、日本人でもタイ人でもぜひ参加されると良いと思います。

CBTセンターにも今度のチラシを貰って置くことにしよう。


マインドフルネスはいわゆるリラクセーションではない
http://cbtcenter.jp/blog/?itemid=1361

侵入思考について
http://cbtcenter.jp/blog/?itemid=757
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投稿者: 西川公平
2016-05-07 20:29
カテゴリー: お勧め

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