11/28: 心因性便秘症に対する認知行動療法

別の困りごとできていた方が、たまたま心因性便秘症で、私もこの世の中に心因性便秘症に対する認知行動療法[cognitive behavioral therapy for constipation]というものがあると知っていたので、やってみました。

そんなわけで、今回はシモの方の話です。

その方は、割とお年を召した方だが、便秘症という事で、内科医から処方された便秘薬をしょっちゅう飲んでおられる。主治医からは薬を減らすように言われているが、なかなかやめることができない状態。

四六時中便が出るか出ないかについて気にしていて、「あ、出そうかもしれない」と僅かでも兆しがあると、すぐにトイレに行って、時間をかけてうんうんきばって、ちょろっと出る時もあれば、全然でない時もあるという行動をされていた。

要するに、この場合いわゆるファルスアラームが便意で、たまーに出たりなんかもするもんだから、間喝強化を受けて、益々トイレ滞在時間やいきみ行動が増えてしまっているという随伴性だ。
2因子説で言えば、排便に関する思考から不安が出現すると、その不安をどうにかしたくて対処行動(WCに行っていきむ)を取って、そうしていると不安が下がる仕組みだとも言える。
1因子か2因子かはよく分からないが、クライアントさんは2因子の説明にも非常に納得されていた。

とりあえず、健康に便が出ていた時の記憶の再起からスタートしてそれを正反応とするとともに、排便に対する心理教育(レスポンデント条件づけ)を行った後、
0、少しでも怪しい時はWCに行って試した方がいいというルールを、ニセの信号に騙されないよう、漏らす直前までため込むこと
1、ファルスアラームに反応しないように、大便器に座る回数≒排便回数に限りなく近づける事
2、大便器に座る時間を1分以内で終え、出ても出なくてもWCから立ち去ること
3、排便後72時間は便秘薬を飲まない事
という、カウンタブルな課題を出して終了した。

まあ、やってみると、ごく普通の認知行動療法で、というか、こんなにも普通の認知行動療法を便秘症にも適応できたのは、この方がその他心の困りごとを持った特定の便秘症の方だからか、皆こんなもんなのか、よく分からなかった。

便秘症オンリーの人が心因性と除外を受けた上でCBTセンターに来るとは思えないが、もしいらっしゃったらぜひチャレンジしてみて下さい。

ちなみに、夜間頻尿による不眠症対する認知行動療法は、自分の中では確立しているので、その辺りの条件づけを改善したい方はぜひお越しください。

そういえば、故松原秀樹先生も排便時の姿勢について論文を書かれていたなと、ふと思い出した。
http://homepage3.nifty.com/saimin/hidekirensai022.html
投稿者: 西川公平
2015-11-28 18:04
カテゴリー: 様々な困りごと

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