2015/05/17: 公衆衛生とCBT

先日、医学部生さんの実習があり担当しました。数えてみたら、今年で4回目でした。概要を少し書いてみたいと思います。

医大の公衆衛生の教授が授業の一環で、県内のあらゆる施設にコンタクトをとり、学生さんはその各施設で学ばれます。精神保健グループは、精神科デイケア・地域生活支援センター・就労支援事業所・労働局・認知症デイサービス施設・老人ホームなど。地域の資源に触れる画期的な機会と思いますし、本当に多くの施設とマッチングされその視野の広さに頭が下がります。


福井CBTセンターも、4年前からこの実習先の一つに組んでくださり、毎年15名の医学生さんとお会いします。内容は、依頼いただいている認知行動療法(以下、CBT)の概論と架空事例の提示、これに加え、最近はやり取りのベースとなる話の聴き方・返し方にも触れいます。


今年は、まず普段利用者さんに使っている初回質問票とチェックリストに記入を求め、次に「こんな内容を初対面の医師や心理士に話すとしたら…相手がどんな応答だと話しやすい?どんな返しされると話す気失せる?その理由は」と尋ねて回答を求めました。
一方的に受容共感のやり方や大切さを述べても、体験が伴わないと使えないなと。過去の実習内容を反省し、今回初めてこのように形にしてみました。これがなかなか良かったです。


午前はこれにウツ病の疫学やエビデンスや、ウツ病の人は6割強がまず内科に行くことなど。他、県内の各支援施設の繋がりを紹介しました。みんなでごはんに行き、午後は架空事例を紹介してCBTの考え方をお知らせしました。
疑問や印象に残った点もいろいろ教えてもらい、私も頭の体操をすることができました。IQ高い方々なのでクリアにコメントしてくださり助かります。あと残り2班、次はどんな方とお会いできるか楽しみです。身になる話を提供できるか、内容をまた検討しておきたいと思います。
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投稿者: 別司ちさと
2015-05-17 12:49
カテゴリー: 雑談

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