2014/08/01: 臨床心理士と認知行動療法 その2

以前「臨床心理士と認知行動療法は無関係」というブログ記事を書いて、それなり盛り上がりましたが、まさかの続きです。


というのは、私はこの夏、日本心理臨床学会第33回秋季大会というののシンポジウムに誘われたので、生まれて初めて参加します。評判の学会なので、どんなもんだろうと思い、届いたプログラムを観てみたのです。

ちなみにシンポジウムは「認知行動療法とブリーフセラピーの接点」というやつです。同名の本も出ていて、分担執筆しております。
本当はシンポ→本となる予定が、ちょっと狂って、本→シンポとなっている所がご愛嬌です。
認知行動療法とブリーフセラピーの接点

家族療法学会で、出版会社の日本評論社さんと話したら、地味に売れていっているそうです。
まあ、爆発的に売れるような本とは思えませんが。



心理臨床学会は臨床心理士とかいう人々の集う学会だと聞き及んでいます。
プログラムは多岐にわたっておりますが、ほとんど見知った人が居ません。いやはや、アウェイ(笑)

さてプログラムの演題のうち、どれぐらい認知行動療法関連の発表があるかをピックアップしてみました。
結構地味にめんどくさい作業でした。

結果、2014年の秋季大会において、全668演題のうち、23演題が認知行動療法関連(あまりに少ないので、アサーションとか、ペアレントトレーニングとかも入れておいた)の発表でした。
その23人は、だいたい知っている感じの人達でした。狭い世界だ。

残り645演題は認知行動療法とは無関係の発表でした。ほぼ知らない人たちです。

つまり、臨床心理士の中で認知行動療法に興味を持って発表しようという方は、全体の3%ほどです。
残り97%程は、認知行動療法と関係ないです。

統計的には、関係ある可能性が5%以下なので、「関係ないです」と言い切っていいレベル(笑)

まあそんなわけで、臨床心理士と認知行動療法に関係性があるとか思わないようにして下さいということです。

[関連項目]
「臨床心理士と認知行動療法は無関係」
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投稿者: 西川公平
2014-08-01 15:13

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