04/18: 事例報告のまとめ方1 基礎データ編

秋が学会シーズンということで、事例報告しようかなーという人達が、発表登録する季節になりました。かく言う私もそのたぐいです。

私なりに、事例のまとめ方でやっていることを書いてみます。
どこかに似たようなこと書いた覚えもあるのですが、わすれちゃいました。

1,カウンセリング記録に番号を振っていきます。例えば発表を目論んでいるケースに20回の面接をしているとすれば、1~20までの番号を記録に振ります。後で振った番号と日時をエクセルに記入します。
2,次に記録を傍らに、エクセルを開きます。そして、A行を「番号」、B行を「日時」として記載します。
3,C行以降に客観的な「アセスメント」の列を作り、測定した日に値を表記していきます。CBTセンターではBDIをデフォルトで取ってますが、他にも本人の困りごとに合わせて、PaduaやLSASやIES-Rなど、定点観測しているものを入力していきます。

この1~3の間に、全体を三往復眺めることが出来るので、その間まるで他人ごとのように、「へーこんなことがあったんだ-」と全体の流れをぼんやり把握していくことが、結構肝要です。
カウンセラーとして関わった自分の印象は、得てしてカウンセリングで本当に起こったことと違っています。
事例をまとめるというのは、「この事例はこういうケースなのだ」なんていう自分の思い込みや勘違いから、いかに切り離せるかが大事なことです。

4,3で作った数値データを、折れ線グラフにして、ぼんやりと眺めます。「この辺でこれが良くなったんだ-」、とか、「後半までこれは良くなってないんだ-」、とか、自分の中で感想を得ます。

5,エクセルで「薬」という行を作り、服用されているお薬について、確認できた地点ごとに種類とmgを記入していきます。
5-2,もし服薬の全データとやる気があるなら、面接中の全日程に対して、何の薬が何ミリ飲まれていたかのグラフを別に作ることもあります。その場合は薬の種類と量ごとにあまりかぶりの無いよう2とか3とか適当な値を振っておいて、増量なり減量の時は、比率的に変化させて作ると綺麗なグラフになります。
6,「タイトル」という行を作り、各面接で起こった事を端的に表すタイトルを付けて、に記載します。(例:OCDの心理教育、スキーマの同定、など)
7,「内容」という行を作り、面接で起こったことを複数の短い言葉でまとめて、記入していきます。(面接室での暴露、落涙、親子でバトル、など)
8,「介入」という行を作り、面接でセラピストが行った介入を複数の短い言葉でまとめて、記入していきます。(例:認知再構成、ワードリピート、など)
9,「課題」という行を作り、次回までに出した課題について記入します。(例:3つのコラム、エクスポージャー、など)
10,「その他」という行を作り、セラピストの感想や同席者や、遅刻やその他なんでも記入します。
11,再び全体を見つめつつ、「へーこんなことがあったんだ-」と独り言ちます。

まあ、どんなケースでも、まとめるときにこれをすれば変な勘違いが多少減ってくれるんですが、特にボリュームのある発表の時は、このプロセスを経ないと、臨床を表現することが不可能に近いという感覚です。

大事なことなので、何度も言いますが、事例をまとめるときには、面接中に思っていたことや、面接について記憶していることは、基本的に邪魔になるので、それに邪魔されないように客観的にまとめることが肝要です。
そういった思いは、まとめ終わった後でスライドに余裕があれば、最後の最後にふりかけ的に付け加えればいいかと思います。
投稿者: 西川公平
2014-04-18 00:34

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