2007/06/14: 【思考の】認知療法・論理療法 2【筋トレ】 について 〜その11

2ちゃんねるの認知行動療法関連スレについてあれこれつぶやく。現在836〜1000まで .

Q51,この前医者と話していたら「性格は変わらないよ」と断言されてしまいました。その医者の考える「性格」が、何処までなのか解からないけど、人格障害気味の漏れには「おまいにつける薬も療法も無い」と最後通告をされたようでショックでした
A51,「性格」という概念はあまり認知行動療法では用いられないと思います。どういった状況下においても普遍的な思考・行動のパターンなんて無いです。
人格障害の「人格」という言葉は性格に近い意味で使われますが、それに対する治療法は極々生活に即した数々の認知や行動を一つ一つ変更していく事であって、人格とかいう有るか無いか判らない概念にアプローチするようなものではありません。
もう少し言えば、「うつ病」や「パニック障害」などの病名も、本来認知行動療法がターゲットとするには大きすぎる概念です。それらに含まれる「完全主義」や「回避行動」など種々の不都合な認知・行動様式にのみ介入はなされます。
しかし、「性格が変わらないと言われた」という状況がショックを呼んだのではなくて、それを受けての「お前につける薬はないと言われたんだ」という解釈がショックを呼んでいるので、これらのショックはやりようによって緩和されるのではないでしょうか?

Q52,私は過去の失敗にとらわれています。ここ4年で人生の大きな選択が3つありました。どれもその時はあらゆる角度から考え、調べ、助言ももらい決定したのですが、今になってみると結果的にどれも、自分が選んだAではなくBにしておけばよかったことを悔やんでいます。
また今どう考えたところでその分岐点にはもどれず、今は二つの選択肢はないのは十分わかっているのですが、毎日朝からぐるぐるその事を考え、後悔してしまいます。
このこだわりを解放する認知的考え方はないでしょうか。
A52,ひょっとしたら、囚われているのは「過去の失敗を考える事」および「過去の失敗を考えちゃダメだと考える事」の二つでは無いですかね。誰しも大きな選択の後ではその選択の是非について後々考える事があるので、毎日時間を決めて思いっきりくよくよしてもいいかもしれません。
またおよそこだわりから開放する方法は、多く行動的技法からなっています。今の日常生活をモニタリングして、そういった過去の選択への執着から開放されている時は、大体何をしているときか集めてみると、対処法が見えてくる気がします。

Q53,「認知スキーマ」を変えるのには具体的にどうしたらいいの?
A53,スキーマに端を発すると思われる認知や行動や情動を1つずつ変えていく事が、スキーマを変える一番の早道です。そうやって色々変えてもまだあんまりスキーマが変化していないように思える場合、そのスキーマの中心的な認知や行動や情動が把握できていないか変わっていない可能性があります。スキーマが同定できたとすれば、そのスキーマにしたがって行動実験を組んでいくというやり方があります。

Q54,どこでも出来るように小さいノート買って、認知療法始めてみました。ただ、「浮かんだ考え」、「ゆがめられた考え方」までは出来ても、「反論」を書くこと出来ないんだよね。お前らどうしています?
A54,「浮かんだ考え」に対して「反論」する際には、①浮かんだ考えを友達から相談された言葉でそれに答える自分とシュミレートしてみる、②10年経ってそんな事ではもう悩まなくなった自分がいるとして、その自分ならなんて答えるか想像してみる、③この事を誰かに相談したら相手からなんて返事が帰ってくるか考えて書く、④しばらく時間を空けて、気分の良いときに書く、⑤浮かんだ考えの矛盾、言いすぎ、揚げ足をとる事ができないか、悩んで書く、⑥主治医、カウンセラーなどと相談しながら書くなど、その他色々な方法がありますので、いろいろ試してみてください

Q55,認知療法は歪みをマイナス思考だから修正しなければと誤解しやすい。これ難しい点だけど 歪んだ考えもひとつの考えと軽く認知してあげると まぁ難しいね 落ち込んでるときなんかは
A55,それは難しいですが、極意の1つです。不都合な考えに対する過度の集中やどんどん深めていくことがマズイというのは誰でも気付くでしょうが、それら不都合な考えに対する過度の回避や押さえ込みもマズイんです。それなりに認め合いましょうやというのが合理的で腑に落ちる思考になります
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投稿者: 西川公平
2007-06-14 15:31
カテゴリー: 2ちゃんねる

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