2011/11/30: 木内 行動療法学会 参加記 その1

11/26〜11/28の3日間、東京の飯田橋で行われた、第37回日本行動療法学会に参加してきました。まずは、初日のワークショップについて書いてみます。


実は、行動療法学会への参加は初めて(会員になったのも今年から)だったので、どんな雰囲気なのかしらとソワソワしながら参加しました。3日目には自分の発表も控えているので、尚更そわそわ…。でも、ワークショップのプログラムを見る限りでは、内容的には認知療法学会とあまり違いがないようで(講師の先生なんかも結構被っているし)、ちょっと安心したりしましたw


1つ目のワークショップは、下山晴彦先生の「子どもと若者のための認知行動療法入門」でした。
「子どもと若者の…」とタイトルにあったのものの、CBTの基本的な考え方について、どう示したら良いか、どう説明したら良いかが丁寧に説明され、大人にも十分応用できる内容でした。
そして、このワークショップを通して、「いかに面接に動機付けるか」が鍵であるかを再確認。逆に言ってしまえば、患者さんがその気になってくれれば、もう面接がうまくいくレールが敷かれたようなものかもしれないなと今更ながら思いました。

2つ目のワークショップは、松見淳子先生の「アセスメントから介入へのケースフォーミュレーション」でした。
松見先生も、下山先生と同じく子どものセラピーについて造詣が深く、対子どもへの取り組みがよく伝わってくる内容でした。また、映像を取り入れながらの説明にも非常に説得力がありました。
ABCモデルを基本とした機能分析について詳しく説明されていたのですが、子どもの保護者や教育現場の先生なんかには、クリアで取り入れやすいだろうなと改めて感じました。
また、「子どもの場合は特に、365日が行動療法みたいなものだ」という言葉が、非常に印象に残っています。それはつまり、家に帰っても出来るようなことを宿題にするとか、セラピストと接していない日常生活の中でも有効な手段を提示するとか、そういうことなんですが。それを可能にするのが、丁寧なケースフォーミュレーションであり心理教育なんだろうなと、今回の話の内容から実感しました。
加えて、身近にいる人(家族など)も有効な行動療法の担い手となるので、そうした人たちにいかに問題を共有してもらえるかも、治療の鍵になるんですね。
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投稿者: 木内彩乃
2011-11-30 19:04

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