10/04: 木内 認知療法学会 参加記 その1

9/30〜10/2の3日間、大阪で行われた第11回日本認知療法学会に行ってきました。
今回は自分もケーススタディ報告をさせていただいたので、ここではそのことを中心に書いてみます。

認知療法学会への参加自体は、今年で4回目になるのだけど、自分が発表する立場になるのは初めて。そのこともあって、発表を聞くのにも気合が入りました。

自分のケーススタディは2日目の午後。早く終わってしまった方が楽なのに…とも思いましたが、それまでに他の人の発表を聞いて参考に出来る!と捉えることにしました。
やっぱり、うまい人の発表は軸があるように感じるし、何を伝えたいのかも分かりやすい。どこにアピールポイントを置くか、が大事なんだと実感。
逆に、結果的にうまくいったケースでも、面接の流れを説明しただけのものは「何が言いたいんだろう?」となりやすい。私も今まで、勉強会に何件かケースを報告させてもらっていますが、ただの流れの説明になりやすかったのかな…と反省する機会になりました。

自分のケーススタディの時間は、講演2つ、シンポジウム1つ(どれも人気がありそうなもの)が重なっているので、参加者はそれほどいないだろうな…と思っていたところ、意外にも結構な人の入り。多くの人に聞いてもらえる機会があるのはありがたいこと、だろうけど、開始10分前位はめっちゃ緊張してました。。

とはいえ、座長の清水栄司先生は、細やかな気遣いをしてくださる方で、それだけで少し気持ちがほぐれました。事前にPPTをチェックしてくださったりアドバイスをくださったり、ということがあったのも安心材料になり。見知った顔が前の方に見えたことも、心強かったです。

私は緊張すると、あまり観客を見なくなる(パソコンの画面ばかり見る)&声の抑揚がなくなるので、その点にちょっと気をつけて発表しました(出来てたかな…)。ただ、発表35分・質疑応答15分という時間配分に対してスライド枚数が多く、「質疑応答に時間が取れるだろうか〜」と気が焦りました。喉が枯れそうになったので、水を用意してれば良かった…今後の教訓にしたいところです。

焦りつつ早口になりながらも、無事に質疑応答の時間を余らすことが出来、参加者の皆さんからもいくつかコメントを頂くことが出来ました。そこから考えたことや、ケース報告を通して考え直したことなんかをまとめてみます。

①心理査定をきちんと取ること。
→認知療法学会のケース報告では、ほとんどが継続的な心理査定を取っており、面接の経過に応じてどう変化したかを提示していました。そうすることによって、学会発表の場ではより説得力を持つし、現場においても、治療者もクライアントの状態像を把握できて、クライアント側も「自分は良くなったんだな」あるいは「まだまだなのかもな」と実感しやすい。BDI等、簡単・短時間で出来る自記式質問紙なら、それほど負担にもならないと思うので、続けやすいというのも長所ですね。
今回のケースは、最初の段階しか査定をとっていませんでした。。最後に反省点として挙げたのだけれど、やっぱり突っ込まれてしまいました(突っ込んでいただいてありがたかったですが)。

②再発予防の際、「認知」だけではなく、「気分」「身体」「行動」にも焦点を充てること。
→今回のケースでは、再発予防として「落ち込んだ時の考え方」と「元気なときの考え方」のリスト化をしたのだけど、そこからどんな「気分」「身体」「行動」が派生するかについても考えた方が良かったのでは、というご指摘をいただきました。
再発予防の段階に入っていると、既に「気分」「身体」「行動」に問題があまりなくなっていることが多いので、見落としがちになっていたのかもしれません。ただ、CBTの理論を患者さん自身が復習するきっかけにもなるし、それは確かにそうだったなと反省しました。

③再発予防について
→今回のディスカッションで特に検討したいな、と思ったのはここでした。
CBTでの治療は大体終了して、医師から見てもカウンセラー側から見ても「もう良くなってるな」と思っても、「再発予防として続けたい」という依頼があったとき、どう進めるものか(あるいは、どこで区切りをつけるべきか)。一応、CBTという土台の上に面接を進めているので、何らかの技法を使いつつ宿題を出しつつ傾聴しつつ…なのですが、カウンセラー側に「これをこうしよう」という作戦がないと、何だかぼや〜んとした面接になってしまうことが多かったように思います。
今回、フロアからは再発予防のあり方についてそれほど突っ込まれることはなかったのですが、私の発表の仕方にも問題があったかも。もっと、どんな風に「ぼや〜ん」としていたのか、描写できるようなプレゼンをすれば良かったのかもしれません。
ん〜、何だか結論が出ませんが、再発予防のあり方については、今後も検討を続けます。

感想としては、やっぱり発表して良かった!と思います。
「やっぱりまだ発表は早い…」「まだまだ未熟だし…」という気持ちはあったとしても、未熟だろうと反省点だらけだろうと、きちんと考察したものは、参加者にとっても有益になるはず。そして、有益なプレゼンをしようと思ってケースを振り返ると、当時見落としていたものが始めて見えてきて、新しい発見が出来たりする。その時に生かせなかったことを反省して、次のカウンセリングに生かす。
このナイスな循環の輪に、自らはまっていきたいものです。
投稿者: 木内彩乃
2011-10-04 12:27

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