2007/06/14: 行動療法学会、他

今月二回目の東京出張

行動療法学会が終わった。
認知療法学会と合わせて、10月に東京で2回もCBTがらみの学会があると、さすがにげんなりします。派閥というものは難しいな。

しかし自分で研修会を開いてみて、こういった催し物を大規模に開くのは大変な労力だろうなあと感服した。
でも、平日の月〜水という日程のまずさや、クロークが用意されていない事とか、少ない参加者なのにさらに懇親会に入場できない人続出という事態など、わかりやすい失敗も多かった。
他山の石として、研修会に活かしたいと思う。

全体を通して宗教法人”行動療法教”やその信者を目の当たりにする事が多かった。せっかく有益な治療法なのに、宗教じゃねぇ・・・。残念です。
そういう意味では自衛のためにもきちんと学会の事前情報をチェックして、フラストレーションを貯めない遊泳方法をしないと・・・と反省した。

次回は学生さんや大学教員さんに遠慮してもらう形で、普通の臨床屋さん同士の会話を深める自主シンポジウムを開いてみたい。

印象に残ったのは久能先生とタバコを吸いながら喋ってた時「わたしは精神分析は嫌いだけど、それでもケースの数持ってる人はひとまず偉いと思う」と言っておられた事。
私も大してケースも持たずにCBTについてあれこれ喋る人に辟易してたので、強く同意しておいた。
おそらく『ケース数が月50以下の精神分析の人<ケース数が月50以下のCBTの人<ケース数が月50以上の精神分析の人<ケース数が月50以上のCBTの人』って順番に会話が通じると思う。治療技法の差よりも学者と臨床屋の差の方が大きい。

その後参加した原田メンタルクリニックの勉強会は抜群に良かった。今回の東京出張の中で最も良かった。そこでのケース検討で色々示唆され、臨床出身のCBTと、学会のCBTもどきの違いがくっきりしていた。
あるいは、臨床哲学の差異も面白かった。患者さんへの治療教育の内容や、症状の腑分けの仕方や、その他色々な似て異なる部分があり、また地域で勉強会をするという枠組みとしても参考になった。機会があればちょくちょく勉強しに行ったり、可能ならケースを出させてもらえればと思った。
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投稿者: 西川公平
2007-06-14 15:16

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