2011/04/28: 双極Ⅱ型障害に対する認知行動療法

双極Ⅱ型障害に対する認知行動療法について書いてみます。

以前書いた双極性障害に対する認知行動療法はここ
http://cbtcenter.jp/blog/?itemid=28
以前書いた双極性障害の引用はここ
http://cbtcenter.jp/blog/?itemid=978&catid=17

私の意見が変わったわけではないですが、Bipolar spectrum(双極スペクトラム)、特に双極Ⅱ型障害と呼ばれる困りごとが現代クローズアップされており、それらの方々は結局のところこれまで関わりのあった、抗うつ薬があまり効かない、認知行動療法向きと精神科医に判断された人々だったわけなので、少し考えをまとめてみます。

前述したとおり、変わりない意見として「躁病の躁状態に入る言葉は無い」と思っています。

しかし双極性障害のすそ野がぐぐぐっと広がって、これまでは”うつ病圏の変わった人々”と見なされていた人々を双極Ⅱ型と見なすようになったとあっては、認知行動療法としてやれることも結構あります。

双極Ⅱ型とは軽症躁うつ病とも言われますが、双極Ⅰ型に比べて楽な人生を送れているという事ではないです。
Ⅱ型はⅡ型なりに大変と言うか、まずは診断と処方が難しいというか・・・。
(反面、周りの家族としては双極Ⅱ型のほうがⅠ型よりは楽だと思います。)

その前にまず「双極Ⅱ型における躁状態」はどんなものかをもう一度考え直したい。
ここには、かつてうつ病の症状とされていたものが含まれている。

まずは気分の状態として
不安、イライラ、怒り、焦燥感などが上げられる。
双極Ⅰ型でもⅡ型でも、躁状態と言うといわゆる爽快感が中心の気分のような気がして、その実ネガティブな気分の方が中心な事が多い。

行動としては抑制が取れる。要するに
・噤んででおくべき口が開きっぱなし(多弁)だったり、
・控えるべき買い物をじゃんじゃん買ったり、
・思い立ったらすぐメールや電話を掛けたり、
・イライラっとしたら、態度に出したり怒鳴ったりケンカを吹っ掛けたり、
ちょっと持っておく、置いておくことが出来ない状態です

欲動としては
・食べなくても、寝なくても平気だったり、
・やたらとエロくなったり、
・アルコールやタバコや薬物などの摂取にふけったり、

うーん・・・。
書いてて、やはりこーゆーのは、昔はうつ病の症状として習ったよなあ・・・・と思う。おそらくほとんどの専門家は、このような症状を「うつ病の症状」と見なすようにこれまで教育を受けてきていると思う。
めんどくさいけど、「・・・これってうつ病の症状に思うけど、こういった症状って、最近は双極Ⅱ型の症状って見なすんだったよな・・・」とか、そういう二度手間な事を考えながらやってます。

なかなか認知行動療法の話にならない・・・

参照は加藤先生のページなど
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投稿者: 西川公平
2011-04-28 02:29
カテゴリー: 様々な困りごと

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